創業融資の申込みはいつするべき？ 創業融資を受ける際、融資の申込みのタイミングも融資の成功を左右します。 創業融資のベストタイミングは「創業前」です。 今回は創業前に融資の申込みをするべき理由について３つ解説いたします。

❶ 創業前であれば計画をもとにした「将来性」で判断される

創業前の申込みであれば経営の実績がまだないため、創業計画書などの「将来性」を重視して、融資の審査が行われます。そのため、この創業計画書がしっかりと作成できていれば、融資を受けられる可能性があります。
また、創業計画書の内容は将来性を示したものを用意することが求められます。

❷ 業績悪化に備えるため

創業直後は、予想外の出費が発生したり、想定していた売上が達成できなかったりするなど、経営状況が不安定になる要素が多いです。日本政策金融公庫の2023年新規開業実態調査では、創業から約1年後に創業前に予想していた売上を達成している割合は55.8％となっており、創業者の約半数が創業前に予想していた売上に至っていません。
また、同調査にて開業後から現在にかけて資金繰りや資金調達に苦労されている方は37.0％となっており、創業者の3人に1人は財政状況に不安を抱えている状況です。
この事実に加えて、創業融資の特徴である、低利率の金利や元金返済までの据置期間を設定することができることから、業績悪化に備えて借りておくことによる保険的な役割を果たせるメリットは大きいといえます。

参考：2023年度新規開業実態調査
【URL：https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kaigyo_231130_1.pdf】

❸ 創業後の融資申込はリスクがある

先にも述べた通り、創業直後は経営状況が不安定となりがちです。
もちろん、創業後の売上が好調で、融資を受ける理由が、「事業を拡大するために必要な資金」であるような場合は、融資審査は有利に進む可能性があります。
一方で、すでに経営が厳しい状況になってしまった状態では、融資審査は不利になってしまいます。
したがって、創業融資の申込みは、「創業前」にするべきであるといえます。

❹ まとめ

✓ 創業融資の申込みのベストタイミングは「創業前」

✓ 創業前であれば将来性で判断してもらえる

✓ 創業前に融資を受けるためには「創業計画書」の内容が重要