融資成功ノウハウ

創業融資審査のポイント 【融資面談編】

創業する上で、日本政策金融公庫から創業融資を受けることは事業成功のための大きな力となります。
実際に日本政策金融公庫から創業融資を受けるためには、
①日本政策金融公庫に対して創業融資の申込み
②審査に必要な書類を提出
③融資担当者との面談による審査
これらの工程を経て、申込みをしてから概ね1か月後に融資を受けることができます。
創業融資を確実に成功させるためにも、事業の計画は入念に考える必要があります。
今回は、創業融資を成功させるため、融資担当者に自分の強みを伝えるポイントを3つ解説いたします。

【創業の成功要素を伝える】

自分ならではの強みを伝えましょう。
創業の成功要素となるポイントは数多くありますが、以下の5つの着眼点に基づいて説明することで、自分の強みが伝わる可能性が高まります。

①優れたアイデア

提供する商品やサービスについて、同業他者にはない優れたアイデアがあると成功率が高まります。
異なる物事同士の関連性をうまく見つけ出し、新しい組み合わせを創り出すことが、新たなアイデアを生むことになります。

②事業に関する経験

自分がこれまで勤めていた会社と同じ業種で創業するなど、知識だけでなく、十分な経験があると成功率が高いため印象が良くなります。
一般的には、創業事業の勤務経験が5年以上あることが望ましいと言われています。

③幅広い人脈

経営を成り立たせるためには、仕入先、販売先、自社の従業員など多くの人に協力・助力してもらう必要があります。
情報源が増えれば、有益な情報に基づいてより良く経営の舵取りを行うことができるようになります。

④綿密な情報収集

売上高と利益を的確に予測するためには、十分な情報の収集が必要です。
統計データだけでなく、実際に現地に行き、自分で体感することで説得力は高まります。

⑤自己資金の備え

自己資金をどれだけ準備できるかが成功率を高めるポイントです。
創業前に自己資金をできる限り蓄えることは、無駄な支出を省くという経営感覚を磨くことに繋がります。
一般的に借入申込額の30%から40%の自己資金があることが望ましいと言われています。

【事業計画に必須の項目を整理する】

創業融資を受けるためには、事業計画書や創業計画書などの事業に関する詳細を記載した書類を提出することとなります。
事業に関する詳細は以下の5W2Hといわれる【ひな形】に当てはめることで、整理することができます。

①だれが Who

必要な売上高を確保するためには従業員を必要とするのか、家族のみでよいのかなど、必要な人員数を検討します。

②いつ When

営業時間をどうするのか検討します。

③どこで Where

業種や顧客層にマッチした立地を選びます。また、立地条件に合った取扱商品、販売方法などについても検討します。

④だれに Which

どのような顧客層をターゲットにするのか明確にします。
顧客層をどこに絞り込むかによって、客単価や商品の品ぞろえが違ってきます。

⑤なにを What

顧客層や立地条件などによって、どのような取扱商品を取り扱うのか、どのようなサービスを提供するのかを決めます。

⑥どのように How

対面販売にするのか、セルフサービスにするのか、通信販売にするのかなど、どのような販売方法をとるのかを決めます。
また、現金なのか、掛売りなのかなど、どのような条件で販売するのかを検討します。

⑦いくらで How much

商品やサービスごとに販売価格をいくらにするのかを検討します。

【事業領域を自己評価する】

創業融資は既存企業が融資を申込む場合と異なり、過去の実績がない状態で融資を申込むこととなります。
そのため、融資担当者との面談において、これから創業しようとする事業が成功すると上手く伝えることができれば、創業融資の成功率が高まります。

事業が成功する理由を伝えるためには、以下の3つのポイント【やりたいこと / できること / ニーズがあること】を改めて考えて事業領域を明らかにしましょう。
事業領域を明確にすることで、新たな強みや思わぬ弱点を発見することができ、創業後に「やるべきこと」がはっきりします。

①やりたいこと

経験や創業動機を振り返り、創業後の困難を乗り越えていける熱意・信念・志があるか考えてみましょう。

②できること

必要なスキルや信用が自身に身についているか考えてみましょう。

③ニーズがあること

事業が成立するニーズを客観的に示せるか考えてみましょう。

まとめ

今回は、創業融資を成功させるための融資担当者に自分の強みを伝えるポイントを3つ解説いたしました。

一つ目は、「創業の成功要素を伝える」

二つ目は、「事業計画に必須の項目を整理する」

三つ目は、「事業領域を自己評価する」

これらを整理することができれば、融資担当者との面談時には説得力を持って自身の強みをアピールすることができます。

■ この記事の監修者
マケットコンサルティング株式会社 代表取締役 / 税理士
伊東 祐生(いとう ゆうき)

2019年に起業し、自身も創業フェーズにおいてグループ全体で5000万円超の融資調達に成功する。これまでの創業融資サポートの成功率は90%を超え、数多くのスタートアップ支援を行っている。

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■ この記事の監修者
マケットコンサルティング株式会社 代表取締役 / 税理士
伊東 祐生(いとう ゆうき)

2019年に起業し、自身も創業フェーズにおいてグループ全体で5000万円超の融資調達に成功する。これまでの創業融資サポートの成功率は90%を超え、数多くのスタートアップ支援を行っている。

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