【徹底解説】創業融資の審査で「自己資金」は本当に重要?見せ方と準備のポイント

「自己資金が少ないと創業融資は難しいの?」
これから起業を考えている方にとって、資金調達は大きな関心事かと思います。
特に日本政策金融公庫の創業融資は、多くの方が最初に検討する選択肢の一つです。
そんな中でよく聞かれるのが、「自己資金はどれくらい必要なのか?」「自己資金が少ないと融資は受けられないのか?」といった疑問です。
本記事では、創業融資における自己資金の重要性について徹底解説します。
単に「多い方が良い」というだけでなく、なぜ重要なのか、審査でどのように見られるのか、そして少ない場合にどう準備すべきかまで、具体的なポイントをお伝えします。
1.創業融資において自己資金が重要視される理由
日本政策金融公庫が創業融資の審査において自己資金を重視するのには、いくつかの理由があります。
①事業への真剣度とコミットメントを示す
自身で資金を準備していることは、「本気で事業を成功させたい」という強い意志の表れと見なされます。
リスクを負ってでも事業に取り組む姿勢は、金融機関からの信頼を得る上で非常に重要です。
②計画性と資金管理能力をアピールする
自己資金を貯める過程は、計画的に資金を管理する能力があることの証明になります。
創業後も安定した経営を行うためには、資金管理能力は不可欠であり、金融機関はその点を確認したいと考えています。
③返済能力の裏付けとなる
自己資金は、事業が順調に進まなかった場合のクッション材となります。
ある程度の自己資金があれば、一時的に売上が低迷しても事業を継続できる可能性が高まり、返済の遅延リスクを軽減することができます。
2.自己資金は〇〇〇万円以上必要?よくある誤解
「創業融資を受けるためには〇〇〇万円以上の自己資金が必要」といった情報を見聞きすることがあるかもしれませんが、明確な基準額は公表されていません。
重要なのは、自己資金の「額」だけでなく、その「質」です。
どのようにしてその資金を貯めたのか、事業計画に対して十分な金額であるのか、といった点が総合的に判断されます。
3.自己資金が少ないと融資は絶望的?
自己資金が少ない場合でも、融資を受けられる可能性は十分にあります。
これまでは、融資希望額の1/10以上の自己資金が必要といわれておりましたが、2024年4月から日本政策金融公庫の創業融資制度において自己資金要件が撤廃されました。(※最新の情報は必ず日本政策金融公庫の公式サイトをご確認ください)
ただし、自己資金が少ない場合は、それを補うだけの魅力的な事業計画や、将来性、経営者の経験やスキルなどがより一層重要になります。
4.審査で有利になる自己資金の見せ方・準備のポイント
自己資金の額面だけでなく、その見せ方や準備の仕方によって、審査の結果は大きく左右されます。
①明確な資金源を示す
預貯金だけでなく、親族からの援助(贈与契約書などを準備)、退職金など、資金の出所を明確に説明できるようにしましょう。
②事業に必要な資金とのバランスを意識する
自己資金の額だけでなく、事業計画全体で必要な資金に対して、自己資金がどの程度の割合を占めているのかを意識しましょう。
自己資金が少ない場合は、融資希望額を適切に設定することも重要です。
③コツコツと貯めてきた実績をアピールする
短期間で用意した資金よりも、長期間にわたって計画的に貯めてきた資金の方が、計画性や資金管理能力を示す上で有利になります。
通帳の履歴などを提示できるように準備しておきましょう。
④見せかけの自己資金はNG
一時的に親族や知人から借り入れた資金を見せかけの自己資金として申告することは絶対に避けましょう。
面談などで資金の出所を深く聞かれる可能性があり、虚偽の申告は信用を大きく損ねます。
慌ててかき集めた一時的なお金や、出所が説明できないお金が入金されていると、それは自己資金として認められないこととなります。
したがって、コツコツと自己資金を貯めていくということが重要となります。
5.自己資金が少ない場合の対策
もし十分な自己資金を準備できない場合は、以下の点を意識して対策を講じましょう。
①綿密な事業計画を作成する
実現可能性が高く、収益性の見込める事業計画を作成し、自己資金の少なさをカバーできるだけの将来性を示すことが重要です。
②経営者の経験やスキルをアピールする
過去の職務経験や実績、事業に関する知識やスキルを具体的に伝え、経営者としての能力の高さをアピールしましょう。
③明確な資金使途を示す
融資を受ける資金を何に使うのか、具体的な内訳を明確に説明できるようにしましょう。
④第三者からの支援を検討する
共同創業者に資金力のある人材を迎える、エンジェル投資家などからの出資を検討するなども有効な手段です。
まとめ
創業融資における自己資金は、審査において重要な要素の一つであることは間違いありません。
しかし、その重要性は単に金額の多さだけでなく、事業への真剣度、計画性、資金管理能力を示すためのものです。
自己資金が少ない場合でも、悲観する必要はありません。
しっかりと準備を行い、魅力的な事業計画を示すことで、融資を成功させることは可能です。
もし、創業融資について不安なことや疑問点があれば、お気軽にご相談ください。
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- ■ この記事の監修者
- マケットコンサルティング株式会社 代表取締役 / 税理士
- 伊東 祐生(いとう ゆうき)
2019年に起業し、自身も創業フェーズにおいてグループ全体で5000万円超の融資調達に成功する。これまでの創業融資サポートの成功率は90%を超え、数多くのスタートアップ支援を行っている。

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- マケットコンサルティング株式会社 代表取締役 / 税理士
- 伊東 祐生(いとう ゆうき)
2019年に起業し、自身も創業フェーズにおいてグループ全体で5000万円超の融資調達に成功する。これまでの創業融資サポートの成功率は90%を超え、数多くのスタートアップ支援を行っている。
