【資金の考え方】設備資金・運転資金とは?
創業しようと決めた場合に、実際に事業を経営する上でいくらぐらいお金がかかるのか不安になるかと思います。
そして事業に必要な資金がわからなければ、準備するべき資金を計算することも難しくなります。
そのため事業に必要な資金がどの程度かかるのかを計算することは、「準備するべき資金はいくらか」「どのように資金を集めるか」といった資金計画を考えるうえで必要となります。
また、事業に必要な資金のことを「事業用資金」といいますが、「事業用資金」はその使用目的によって、「設備資金」と「運転資金」の2つに分類されます。
今回は、「設備資金」と「運転資金」の違いについて解説いたします。
❶ 設備資金
設備資金とは、一時的に必要となる資金をいいます。
主な項目は以下の通りです。
- 土地、建物、車両、機械の購入費用
- 事務所や店舗の改装費用
- 事務所や店舗のパソコン・コピー機などの備品
- ウェブサイトの作成費用など
基本的には、貸借対照表の「固定資産」の欄に計上されるものをいいます。購入時に一括でまとまった支払いが必要になるため、創業時であれば融資制度を活用して設備資金を集めることも考えていく必要性があります。なお、設備資金の融資を申込む際には、購入するものと見積価格を明確にする必要があります。
❷ 運転資金
運転資金とは、日々の事業を続けていくために継続的に発生する資金をいいます。
主な項目は以下の通りです。
- 店舗や事務所の家賃、水道光熱費、通信費
- 従業員の給料
- 広告宣伝費
- 仕入代金の支払いなど
主にランニングコストと呼ばれ、基本的には、損益計算書の「費用」の欄に計上されるものをいいます。一般的に、運転資金は月商の3か月分以上を保有している必要があるといわれておりますが、創業時には月商の6か月分が必要とされています。これは、創業後に事業が軌道に乗り黒字化するまでの平均でかかる月数は6か月となっており、この期間は売上の状況が不安定になりがちであるため、創業時には運転資金を多く保有しておく必要があるからです。また、運転資金は設備資金とは異なり資金の用途に柔軟性があることから、融資を申込む際には、1か月あたりの運転資金がいく
らになり、その結果いくらの借入を希望するかということを計画的に伝える必要があります。そのため、1か月あたりの運転資金はいくら必要になるのかということを把握しておかないと、融資を申込むことが難しくなったり、目標売上が達成できなくなった途端に、手元の資金が不足してしまいかねませんので、最低限1か月に必要な運転資金はいくらか、ということは把握しておきましょう。
❸ 創業時の融資制度との関係
創業時に必要な設備資金や運転資金の融資を受ける場合には、その資金別に審査のポイントや融資限度額などが異なるため、設備資金・運転資金とはどういったものか、その違いを理解する必要があります。
❹ まとめ
✓ 設備資金は、一時的に必要となる資金であり、支払った金額は原則「固定資産」で計上される
✓ 運転資金はランニングコストとも呼ばれ、支払った金額は原則「費用」で計上される
✓ 設備資金と運転資金では融資審査のポイントが異なるため、その違いを正しく理解する必要がある
- ■ この記事の監修者
- マケットコンサルティング株式会社 代表取締役 / 税理士
- 伊東 祐生(いとう ゆうき)
2019年に起業し、自身も創業フェーズにおいてグループ全体で5000万円超の融資調達に成功する。これまでの創業融資サポートの成功率は90%を超え、数多くのスタートアップ支援を行っている。
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