申込み前に知っておきたい基礎知識

創業時に協調融資を使う際のメリット・デメリット

【協調融資とは?】

協調融資とは、日本政策金融公庫や民間の金融機関など複数の金融機関が協力して同時に融資を行う制度です。

もともとは規模の大きい企業が大枠の資金調達を行うために活用されていましたが、近年では日本政策金融公庫を中心に、創業支援での活用も広がっています。

協調融資を活用するケースとしては、創業時や創業後において多額の資金調達が必要になる場合や、単独の金融機関から希望金額の全額を借りられない場合に活用する制度となります。

今回は、創業時に協調融資を使う際のメリット・デメリットについて解説いたします。

【協調融資のメリット】

①多額投資の可能性

協調融資の最大のメリットは、多額の融資を受けられる点です。
例えば、日本政策金融公庫から700万円、民間の金融機関から300万円を借りることで、合計1,000万円の資金を調達することができます。
日本政策金融公庫の2023年度新規開業実態調査では、開業時の金融機関等からの借入額が平均768万円であるのに対し、協調融資の場合には平均1,030万円の借入額となっているため、単独の金融機関からの融資よりも協調融資の方が多額の資金調達を行うことができる可能性が高いです。

②信頼性の向上

複数の金融機関が関与することで、借り手である経営者の信用力が増すことがあります。
各金融機関がお互いに確認しあうため、審査が厳格になりますが、その分信頼性が高まります。

③申請コストの軽減

最初から複数の金融機関での資金調達を考えている場合には、一つの資金計画で複数の金融機関に対して申込むことができるので、申請のコストが下がるというメリットもあります。

【協調融資のデメリット】

①時間がかかる

協調融資は複数の金融機関との調整が必要となるため、実際に入金されるまでに時間がかかります。
日本政策金融公庫単独の場合、1~2ヶ月で完了することが多いですが、協調融資では2~3ヶ月かかることが一般的です。
利用を検討する際には、入金までのタイムラグを考慮の上進めましょう。

②リスクが高い

片方の金融機関がNGだった場合に、希望通りの協調融資が成立しない場合や、協調融資自体が立ち消えになるリスクがあります。
つまり、協調融資では複数の金融機関からの承認を得なければならないため、単独の金融機関に申し込むよりも借りられる可能性が低くなることがあります。

③創業前に借りすぎてしまう

創業前に協調融資で資金調達の検討を行う際には、単独の融資で十分な資金調達が行えるにもかかわらず、協調融資を選択すると時間がかかる上に、NGのリスクを抱えることとなります。
また、創業前に多額の協調融資を行った場合で、創業してから早々に追加の融資を受けたいという場合には、まだ返済が済んでいないために思うような資金調達ができない可能性があります。

創業前に協調融資を行う場合には、慎重に検討しましょう。

【まとめ】

協調融資はビジネスの開始にあたり必要となる資金調達を、単独の金融機関からの融資では希望金額に満たない場合の特定の状況下で有効な手段となります。
しかし、時間がかかることやリスクが高いといったデメリットを十分に理解し、慎重に検討する必要があります。
創業時の資金調達における協調融資はメリット・デメリットを踏まえた上で、最適な手段を選択することが重要です。

<協調融資の検討ポイント>

    • 単独の融資では十分な資金調達を行うことが難しい。
    • 資金が必要となる期限までにある程度の余裕がある。
    • リスクが高くても協調融資を行う必要がある。

■ この記事の監修者
マケットコンサルティング株式会社 代表取締役 / 税理士
伊東 祐生(いとう ゆうき)

2019年に起業し、自身も創業フェーズにおいてグループ全体で5000万円超の融資調達に成功する。これまでの創業融資サポートの成功率は90%を超え、数多くのスタートアップ支援を行っている。

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■ この記事の監修者
マケットコンサルティング株式会社 代表取締役 / 税理士
伊東 祐生(いとう ゆうき)

2019年に起業し、自身も創業フェーズにおいてグループ全体で5000万円超の融資調達に成功する。これまでの創業融資サポートの成功率は90%を超え、数多くのスタートアップ支援を行っている。

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